2024年のダービーはダノンデサイルが見事な勝利を収め、幕を閉じました
この勝利を機に、春のクラシック勝ち馬の血統を振り返り、現代の血統トレンドを分析し、今後の出資馬の検討に役立てたいと思います
ダノンデサイルの血統の特徴
ダノンデサイルの血統で注目する点は、Seattle Slewのクロスです
彼の血統にはSeattle Slewが5 x 4でインブリードされています
これは、Seattle Slewが血統の中で4代前と5代前に存在することを意味します
Seattle Slewは1977年のアメリカ三冠馬であり、そのスピードとスタミナは多くの子孫に受け継がれています。
さらに、ダノンデサイルの血統ではSecretariatのクロスも見逃せません
Secretariatは1973年のアメリカ三冠馬で、父はBold Rulerです
先述のSeattle SlewはBold Rulerの直系子孫にあたります
つまり、ダノンデサイルの血統は2頭のアメリカ三冠馬を通してBold Rulerのクロスが多いことが注目すべき点です
Bold Rulerは優れたスピードを持つ種牡馬で、その影響力は現在も続いています
ジャスティンミラノの血統の特徴
ダービーで2着に入った皐月賞馬ジャスティンミラノにも注目しましょう
彼の血統には、Northern Dancerが5 x 5 x 5 x 4という形で多重クロスされています
Northern Dancerは20世紀の世界最高の種牡馬と言われていますが、日本では直系の子孫はほとんど目立たなくなりました
しかし母系を通じて今でもこうして存在感を放ち続けています
私は以前からNorthern Dancerの多重クロスに注目しています
Northern Dancerのような影響力のある種牡馬の多重クロスは、競走馬の潜在能力を引き出す鍵となります
今回のジャスティンミラノの活躍を見て、その重要性を再確認することができました。
リーディングサイアー争いと血統トレンド
一方、今年のリーディングサイアー争いではキズナとロードカナロアが激しい争いを繰り広げています
興味深いことに、両者ともに母父がStorm Catという共通点があります
Storm Catは1980年代から1990年代にかけて活躍した種牡馬で、その血統は今でも多くのトップホースに受け継がれています
Storm Catの父の父はNorthern Dancer、母の父はSecretariatでその父はBold Rulerです
ダービーの結果とリーディングサイアーランキングからは共通した血統のトレンドが見えてきます
ディープインパクトとキングカメハメハというチャンピオン種牡馬は依然中心的な存在ですが、これらの名馬たちの背後にあるNorthern DancerとBold Rulerの血統的影響力は無視できません
結論
今回のダービーを通じて、現代の血統トレンドを考察しました
ダノンデサイルの血統からはSeattle SlewやSecretariat、そしてBold Rulerといった名馬たちの影響が見られました
そしてジャスティンミラノの例からもわかるように、Northern Dancerの多重クロスの重要性も再確認されました
これらの血統的特徴を理解し、出資検討に生かすことで、より良い競走馬を見つける手助けになるでしょう
ダービーを終えた今、これからの競馬シーズンに向けて、血統の視点から新たなスター馬を見つける楽しみが広がります