馬体を見ても走る馬は分からない

(写真は走る馬のイメージ:イクイノックス)

僕が馬を選ぶ時に参考にするのは9割方血統です

だからと言って実物の馬体を全く見ないわけではなく、馬体の写真と引き馬のムービーは必ず見ています

馬を選ぶ上で1割程度の要素でしかないのですが、僕なりに考えをもってしっかり目を通しています

9割方血統派という僕が馬体と歩様を見る時のポイントについて書いていきます

僕の考えの元になっているのは、若い頃に読んだ森秀行調教師の著書に書かれていた内容です

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20年以上前の本なので恐縮ですが「馬の見方」について森調教師はこう書いていました

どの馬が走るかは誰にもわからない

理想的な体形の馬だったとしてもそれがイコール走る馬とは限らない
調教師の仕事は預かった馬を故障しないように仕上げることである
若駒から走る馬を見抜く相馬眼においては仔馬にいつも接している生産牧場やエージェントには太刀打ちできない

謙遜して「自分には分からない」という書き方をしていますが、森調教師だってG1を勝つ名馬とそうではない馬の違いを間近に見てきて相当に馬体の評価はできるはずです

馬体の構造を並大抵の競馬ファンや馬主以上に理解していることは間違いないでしょう

そのような人でも「1歳の若駒の馬体から将来性を見抜くことはできない」と言っているのです

森調教師にも分からないと言っていることを、自分のような凡人が馬体を見て将来走るかどうか見抜こうと考えるのは百年早い

自分はまず他にできることをやろうと思うのです

先の著書で森調教師はこうも書いています

『走る馬はわからない』といったが、じつをいうと、走らない馬はだいたいわかる

身体のバランスなどの欠点があって競走馬の素質を備えていない馬は「9割の確率で当てることができる」そうです

 

それはもう、調教師さんは預かっている馬を故障させないよう馬体に異常が無いか常に目を光らせている危機管理のスペシャリストです

その領域に行きつくのも大変なことですが、走る馬を見抜こうとする前に目指すべきはまずそこだと考えます

まずは馬体を見て、「走らない馬」を振り分けられるようになること

競走馬の素質を下げる要因としては喉鳴りなど内臓系の疾患や調教を嫌がるなど精神的な問題もあり、写真や映像で分かる限界はあります

少なくとも馬体の構造に起因する問題だけは見抜けるようになりたいものです

伝統のあるクラブであれば明らかな障害がある馬だと分かって売りつけるようなことは無いと思います

だからと言ってクラブの言うことを鵜吞みにする会員ばかりになってはナメられてしまいます

クラブが素で大丈夫だと思っていたけど実は大丈夫ではなかったというケースがあるかもしれません

信頼関係を続けられるよう緊張感をもって馬体をチェックしていきたいです

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