2016年の年度代表馬にキタサンブラックが選ばれました。
モーリスと受賞を争いましたが、キタサンブラックも十分に強く2016年の競馬を本当に盛り上げましたし、僕もキタサンブラックの走りには感動したので、年度代表馬に選ばれて嬉しかったです。
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さて、キタサンブラックといえば日高のヤナガワ牧場の生産馬で、「非社台系」とよく扱われています。
確かに生まれは日高の馬ですが、いくら「非社台」とは言ってもその祖先をたどれば社台に行き着くということはご存知だったでしょうか?
3代母のテイズリーはアメリカ産馬。
祖母オトメゴコロは社台ファーム早来(現在のノーザンファーム)の生産馬となっています。
(社台ぽくない名前ですけどね)
ここからテイズリーは社台ファームがアメリカから輸入した馬と考えられます。
オトメゴコロの産駒を調べると登録されている馬は4頭いました。
ハツコイ, アドマイヤキセキ, ベストレパートリーまでが社台ファーム早来の生産馬。
シュガーハートはヤナガワ牧場の生産馬となっています。
したがってオトメゴコロと言う馬は3頭目を産んだ後、社台ファーム早来からヤナガワ牧場へ売却されたと考えられます。
ここで一般的に「社台系」から「非社台系」に移ったことになります。
ヤナガワ牧場で産まれたシュガーハートはそのままヤナガワ牧場で繁殖入り。
そこでショウナンバッハ、キタサンブラックといった活躍馬を産むこととなりました。
ノーザンF・社台F・白老Fで日本一の生産頭数ですから、生まれてくる牝馬もかなりの数。
社台とて全ての牝馬を抱えることはできないので、選別してこぼれる馬もかなりの数になります。
相当数のこぼれた馬の1頭の系譜からキタサンブラックのようなスーパーホースが現れても、(内心悔しいでしょうが)ある程度は仕方ないことでしょうね。
社台の失敗ではなく、ヤナガワ牧場の育成技術が優れたための成功であると見た方がよいでしょう。
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このように「非社台」牧場の生産だけど祖先をたどれば社台が絡んでいる馬は実はかなり多いです。
ディーマジェスティやキズナなど母系に社台が全く関わっていない馬もちらほらいますが、父がディープインパクトだともろに社台スタリオン。
日高の種牡馬も現在エース格はブラックタイド・スクリーンヒーローで結局社台の生産馬。
日高にブライアンズタイムのようなスーパー種牡馬が再び現れれば状況は違ってきますが、父系も母系も全く社台抜きに語ることは今はかなり難しいと言えます。
社台に勝ちたいと思っても全く社台抜きに考えるのではなく、社台血統の底力を得ながらどう独自のアレンジを加えて社台生産馬に勝つか、と言う視点が必要なのでしょう。
僕も社台に対抗意識を燃やしてラフィアン会員として勝ちたいと思っているものの、今出資している馬に社台の系譜の馬は多いです。
マイネルニコラス→母が白老ファーム生産馬でバブルガムフェローの近親
むやみに「非社台」の系譜にこだわるより、キタサンブラックのような「社台落ち」の血統を狙った方が勝利に近いかもしれません。
社台を強く優れた相手として敬意を表しつつ、これに勝ちたいですね。