証券会社から電話がかかってきた時のおすすめ対応法

今年の正月に実家に帰って母と話した時のこと。

母は父親(僕の祖父)から相続した国債を証券会社に持っていました。
2016年夏ごろ、その証券会社から「国債を売却されては…」という電話がかかってきたそうです。
相続したものの母は相場や取引の仕方を全く知らないので、証券会社からの電話を疑って全く相手にしなかったそうです。

2016年夏ごろの長期国債の金利は-0.15%くらい。
2017年1月現在は+0.05%くらいなので、電話がかかった時より価格としては値下がりしてしまいました。

母の話では、祖父も証券会社から「そろそろ株を売られては・・・」という電話がかかってきた時に「この株は売らん!」と無下に断っていたそうでした。
祖父が存命中ということは2006年~2007年くらい。
株価が暴落したリーマンショックの少し前なので、後から見れば売るにはいいタイミングでした。



「証券会社を鵜呑みにするな」とは散々言われることです。
確かに、証券会社は手数料を取ることを第一に考えています。
そして取引をした結果損しても証券会社は一切責任を取りません。

でもその点だけを見て電話の相手に「手数料取るしあんたは責任取らないだろう!」と無下に扱うのもどうかと思います。

上に挙げた母と祖父の例からすると、相場の知識の全く無い人が何もしないことに比べたらいいアドバイスをしていると思いました。
ニコニコして超絶低金利の定期預金をすすめる銀行よりは親切だと思いますね。

自分でネット取引を繰り返す僕にも、一度だけ証券会社から取引をすすめる電話がかかってきたことがあります。
2015年12月、外国債券の譲渡益税の非課税制度が無くなる直前のことでした。

証券会社「今売れば譲渡益が非課税ですが、年明け以降は課税されます。
僕「分かりました。近いうちに売却注文します。ありがとうございました。

3日後、僕はアドバイスに従って持っている外債を全て売却しました。
証券会社からの電話があってよかったと思っています。

金融証券について詳しくないけど証券会社の言う通りにするのは怖い、そう思うのはごもっともです。

そんな方におすすめしたいのは、
「証券会社が勧めた金額の半分だけ取引する」
というやり方です。

証券会社から「500株持っている株を今売ったらどうですか」と言われたら、
200株だけ売って様子を見ます」と答える。

余裕資金が1000万円あって「おすすめの株がありますが300万円分買いませんか」と言われたら、
150万円だけ買って様子を見ます」と答える。

恐らく証券会社も資産全額を一気に動かすような危ないことは言わないでしょう。
証券会社が「このくらいなら大丈夫」と思っている金額のさらに半分だけ注文するのです。

取引で利益が出た場合、「証券会社が言った金額にしておけば」と思うかもしれませんが、「何もしないよりはよかった」と言えるでしょう。
取引で損失が出ても、「証券会社のアドバイスで損が出たけど半額にしたから損失を軽くできてよかった」となります。
温存した半分の資金でもう一度注文をすれば、証券会社の言ったタイミングよりいい値段で売買できることになりますね。

気分的な問題ですけど、精神衛生上どちらに転んでもいいわけです。



1か月に何回も売買の営業電話をかけてくるのはひどい営業者だと思いますけど、半年に1回くらいの電話であれば落ち着いて話を聞いてもいいと思います。
断り方について悩むことはありません。
聞いた上で「分かりました。考えておきます」と言って一度電話を切って、考えて、またかけ直しても全然いいのです。

僕の母のように証券会社に全く聞く耳を持っていなかった方も、少しは耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

(この記事はあくまで既に口座を持っている証券会社からの電話の場合です。念のため。)

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